はい、というワケでベーシストのワサダ(@wasadama)です。
シリーズでお送りしております【ベースのピック弾きを語る】。
第8回となる今回は、ピックでベースを弾くプレイヤーには必須と言えるテクニック、「ブリッジミュート」について語っていきたいと思います。
ブリッジミュートを活用できると、ピック弾きでの表現力がぐぐっとアップしますので、コチラを参考に是非とも身に付けてくださいね!◎
※本記事はYouTubeにも同内容のものをアップしています。
実際の音が聴いてみたい、動画でも確認したい、という方はこちらも合わせてご覧ください!
【ピック弾きベーシストの必須テクニック】ブリッジミュートを徹底解説!
ではまずざっくりポイントから。クリックで各項目に飛べます。
ブリッジミュートとは何ぞや?
では、まずブリッジミュートとは、というところから説明していきますと。
右手の手刀部分をブリッジ近くの弦に押し付けながらピッキングをする奏法。音の伸び(サステイン)を短くしたり、アタックを抑えポコポコしたサウンドを生む。
という感じです。
エレキギターでは、歪ませてズンズンと刻むカッティングなどで使われる場面も多く、かなりポピュラーかと思いますが、わたしがちょろっと調べた限り、ベースではそれほど知名度が高くない印象です。
音的には、ベース界のレジェンド、ビートルズのポールマッカートニーがバイオリンベースやリッケンバッカーで出している「あの音」をイメージしていただくと分かりやすいのでは、と。
アタックが控えめでボンボンとした、ウッドベースの音にも近いかな。
参考までに動画を貼っておきます◎
こういったベースサウンドは、モータウンをはじめとしたソウル系でも多く聴けます。
Fenderのジャズベなんかも含め、古いベースにはブリッジにミュート機構が付いていたモノも多かったりして、ミュートサウンドは実は古くからなじみのある音であるのです◎
また、ギターやベースで「ミュート」というと不要な弦を鳴らさないためのテクニックを指す場合もあります。
実はこのブリッジミュートは、そちらの方面でも重要な意味合いを持っているのです。詳しくは後述します。
やり方を画像で解説
では、どうやるのか。具体的な方法を画像を交えて解説いたします。
まず、ミュートに使うのは手刀部分。空手チョップをするところです(笑)。
ここを、ブリッジのキワあたりを狙って弦に押し付けます。
そして、そのままピッキング。
今回はピックをメインに解説していますが、指弾きの場合は親指で弾くのもポピュラーなやり方です。
手刀部分の肉で振動を殺しサステインを抑えるワケで、ココを押し付けるチカラ加減や面積によってサウンドにも変化が出てきます。こんなのもちょっと面白いポイント◎
こんなときに使います
では、どんな時にブリッジミュートが使われるのか。
積極的な音色の変化を求めて
まずは、単純に「こもった音」や「サスティンの短い音」が欲しい場合です。
ブリッジミュートのサウンドは、前述のソウルやファンク系のほか、レゲエなどとも相性抜群◎
曲中で使い分けダイナミクスを演出
また、一曲の中でミュートありのセクションと、なしのセクションとを使い分けることによって、曲に変化やダイナミクスを与えることが出来ます。
たとえば、Aメロが2回出てくる場合、一番のAは普通に弾き、二番のAはミュートしつつ弾いてグッと抑える感じを出す、などですね。
リフものの場合も、ミュートのありなしで曲の展開を分かりやすく演出することなんかも可能です。
どちらも、繰り返しを単調に感じさせないための工夫として生かせます◎
不要な音を鳴らさないために
それから、これも前述していますが、ピックで弾く際に不要な弦を鳴らさないための「ミュート」としても非常に重要です。
というのも、以前の記事でも語ったように、ピック弾きというのは指弾きに比べると右手のミュートがしにくい、というデメリットがあります。
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そのデメリットを少しでも軽減させるために、ブリッジミュートを活用することが必要なのです。
たとえば1弦を弾く場合、指弾きであれば3、4弦をまとめて右手の親指でミュートします。
こんな感じ。
が、ピック弾きの場合はこうはいかないので、手刀部分を3、4弦に当ててミュートすることになります。
画像だと分かりにくいですが(苦笑)、これもまたブリッジミュート、なんですね。
コレが無意識にできれば、ピック弾きはミュートがやりづらいなんて言わせないぜ!って感じです(笑)。
おまけ用途。人力フェードアウト
と、ちょっとした小技をひとつご紹介◎
曲の終わりや、展開でベースが抜ける直前などに、全音符を弾いてそのまま音が消えるまで伸ばす、なんてこと、よくあると思います。
このときに、ブリッジミュートを弱→強とかけることによってフェードアウトをコントロールすることができます。
慣れると色々な局面で使えるので、知っておくと便利な小ワザです◎
まとめ
というワケでブリッジミュートについて語ってきました。
音色の変化を狙うという方面でも、不要な音を鳴らさないという用途でも、とても重要なテクニックだ、ということがお分かりいただけたでしょうか。
これを使いこなせれば音のバリエーションが出せて表現の幅が広がるし、不要な音でサウンドを濁らせることもなくなり、ベーシストとしてのステージが一段上がるはずです。
ピック弾きをメインにしている方は、是非とも身に付けておきましょう!
ワサダでした◎
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