はい、というワケでベーシストのワサダ(@wasadama)です。
シリーズでお送りしています「ベースの音作りを考える」。
しばらくアンプのお話が続きましたが、第5回の今回は、愛用エフェクターの全力レビュー!でございます。
今回、新たな試みとして、サウンドサンプルを動画で掲載しております。そちらも併せてチェックしていただけるとありがたいですm(_ _)m
エフェクターもいくつか紹介していこうと考えておりますが、まずは何はともあれコレ!という一個から。
AKIMA&NEOS / King Rocker BassⅡ
もし、無人島にエフェクターをひとつだけ持っていくならどれ?という質問をされたなら、少し悩んだ結果、わたしはコレを選ぶと思います(笑)。
というくらい信頼かつ愛用しているエフェクターです。もう7年くらいはメインの歪みとして使ってますかね。
ゲスの極み乙女のベーシスト休日課長氏や、OKAMOTO'Sのハマ・オカモト氏などの使用でも知られています
ちなみにコチラのレビュー、動画版もYouTubeにアップしています。
後ほどにも紹介しますが、サウンドサンプルやコントロール解説もありますので、よろしかったら合わせてご覧ください!
ベース用歪みエフェクターAkima&Neos " King Rocker Bass Ⅱ " を徹底レビュー!サウンドサンプル、コントロール解説もあります◎
ざっくりポイントは以下。
- AKIMA&NEOS / King Rocker BassⅡ
- まずは概要のご説明。
- とにかくズ太いサウンド!
- 独特のコントロールを解説。動画付。
- 参考までにわたしのセッティングを紹介します。
- あくまでもローファイ寄りの音。
- というワケでまとめ。
まずは概要のご説明。
このAkima&Neosは、我々イカ天世代には馴染みの深い、かのマルコシアスバンプのボーカリスト、秋間恒夫氏が個人でやってらっしゃるメーカーです。
アンプ、エフェクター、DIなど、すべてハンドメイドで作っていると言うから驚き。手作り少量生産ゆえ値段も少し張りますが、それも納得のクオリティ。使ってみれば分かります。
で。こちらのKing Rocker BassⅡ(以下、KRB2)について。メーカー公式のコメントを引用しておきます。
ベース用のドライヴ系ペダルですが、歪ませるためだけでなく、プリ・アンプ的に音色のコントロールがコンセプトです。Biteは良質なハーモニクスを付け加え、Mistはアタック、ローエンドをコントロールします。そして、弦、ポジションによる音量のバラつきを整えてくれるので、歪みを必要としない方にも好評です。もちろん、ハードに歪ませますが、従来の歪み系エフェクターと違い、歪ませて、音が引っ込んでしまう事がありません。逆に前に飛び出してきます。これは、他にはない全くのオリジナルの回路設計によるものだからです。ハイ・アウトプット・レベル設計で従来のエフェクターより、かなり大きく出来るのも特徴です。King Rocker Bass IIはマスターボリウムが付き音色作りがとても簡単です。
King Rocker Bass II | AKIMA&NEOSコラム
とのコト。これがまさにこの通りなんですね~!
とにかくズ太いサウンド!
かけっぱなしで使える、音ヤセやヌケの悪さとは無縁の図太さ。
わたしがコレを購入した決め手が、まさにこのかけっぱなしで使える、というところ。
ベースの歪みサウンドって、歪ませれば歪ませるほど低音が削れてしまったり、アンサンブルの中で後ろに引っ込んでしまうという傾向がありまして、けっこう使いどころが難しかったりします。
ところがこのKRB2は、低音のヤセやヌケの悪さとは完全に無縁です。フルチューブのマーシャルアンプを再現しているという音は、まさにチューブアンプを思わせる太さ。
世の歪みエフェクターには、エフェクトサウンドに元の音をブレンドして音ヤセの対策としているモノも多いですが、個人的にはなんとなく分離感があってニガテでして、、
一方、こちらは原音がしっかり歪んでくれる感じでとても気持ちよいです。購入前に試奏させてもらった際、あまりの音の太さと荒々しさにかるく飛び上がりました(笑)。
ちなみにKRB「2」というくらいなので「1」があるワケですが、こちらは仕様は2とほぼ同じで、マスターボリュームがないモデル。
実は1も2と比べて試奏してまして、1の方が回路がシンプルな分、より音が太いです。でもやはりマスターボリュームがないと不便だな…と思いましてわたしは2を買いましたという次第。
アンプで鳴らしても、ラインで録音しても◎
アンプではトランジスタものと相性が良いです。
うっすら歪ませてトランジスタアンプにチューブテイストの太さを加えるも良し、ガッツリと歪ませてロックにかき鳴らすも良し、と。
方やチューブ系のアンプでは、ややブーミーになりすぎたり、キャラがカブって良いところが出にくいかな?という感じがあるかも。。
まま、その辺はツマミのセッティング次第でかなりカバーできますけどね。
また、しっかり歪ませても音の芯や太さがなくならないので、レコーディングの際も原音と混ぜたりしなくて良い、とエンジニアさんからも好評です。
それから最近覚えたワザで、ラインで録音する際に、うすーくかけてやってアンプライクな空気感を足すのにも重宝します。
先日のイトウナホちゃんのレコーディングではまさにこれを使って良い感じで録れました◎
独特のコントロールを解説。動画付。
そして。一風変わったコントロールにも触れておかねばなりません。
画像をご覧いただいて、左から、
- Mist:低音域をコントロール。
- Bite:歪みの量をコントロール。
- Level:高音域をコントロール。
- Master:最終的な音量を決定。
という感じです。左三つのツマミで、歪みの量と音質を相対的に調整します。
ちょっと他ではない、独特の感覚ですね。これは動画が分かりやすいかなと思いまして、サウンドサンプルもかねた動画でご覧ください。
4:46からです。
ベース用歪みエフェクターAkima&Neos " King Rocker Bass Ⅱ " を徹底レビュー!サウンドサンプル、コントロール解説もあります◎
はい。お分かりいただけましたでしょうか。
※録音環境としては、ほぼラインの音を素で、EQエフェクトはナシです。
最後の「ちょいがけセッティング」のみ、音の細さを演出するため、うっすらアンプシミュレーターをかけています。
このコントロール、一見難しいですが、慣れてしまうとなかなかかゆいところに手が届く感じです◎
薄くかけてもしっかりかけても音の芯の強さは変わらないし、意外と細やかな音作りが出来るので、かけっぱなしでプリアンプ的に使うのも、ピンポイントで歪みエフェクターとして使うのも、どちらもおすすめです。
わたしも現場に応じて両方の用途で使い分けています。
参考までにわたしのセッティングを紹介します。
かけっぱなしの歪み。
歪みエフェクターとして使うときはこんな感じ。全てのツマミがだいたい12時、ですね。元音よりグッと音量が上がりつつ、パワフルに歪みます。
プリアンプ的に薄くかける時は。
プリアンプ的にちょいがけする時はこんな感じ。
歪みセクションであるBiteはほぼ絞りきり、上げてもほんの気持ち、くらいです。
ほとんど歪ませず音を太くするイメージ。音量は元音よりほんのちょっと上がります
アンプの音がカタすぎる時や、上記のようにラインでのレコーディングの際にはこのセッティング。
あくまでもローファイ寄りの音。
というワケで、ちょいがけからブリブリと思い切りの良い歪みまで、幅広く使い勝手も良い、とにかく素晴らしいエフェクターなワケでございます。
が、動画を観て聴いていただいても分かるように、チューブアンプを再現した音なので、現代的な歪みではなく「ローファイ」なサウンドです。
個人的にはそこがたまらなくツボなワケですが、最近人気のDarkglassなんかとは真逆の方向性ですね。
歪みエフェクターのオススメは?と聞かれたら、わたしは全力でこのKRB2を推します。
が、モダンなサウンドが欲しい際には向かないことだけは正直に伝えておきます、ハイ(笑)。
というワケでまとめ。
というワケで、AKIMA&NEOSのKing Rocker BassⅡを全力でレビューしてみました。
わたしのコイツへの頼りっぷりはホントにハンパなく、最近ではアンプ直での演奏が多いとは言え、ベース本体とこれひとつ持って出かける現場もちょこちょこあります。
ちょっと価格はお高めですが、チューブアンプを買ったと思えば安いもんです(笑)。ので、気になる方はぜひぜひお試しくださいませー!!
▼【ベースの音作りを考える】過去記事はコチラです。